このボトルを作るきっかけをくれたのはあるバーで伺ったこんな話から。
知り合いの方がこれからお店を開くために色々場所を探していた時、長年経営していたバーを人に譲ろうとしていた方との繋がりができほとんどそのままの状態で譲り受けることになったそうな。
その引退されたマスターは時折今のバーにもお客様として来店されているようでその時に出されるのが昔、気に入って残していたウィスキーのボトルをご自身のマイボトルとして使用しているとのことでした。
実物を見せていただくとまだウィスキーが高級酒だった頃のもので栓もガラス製でなんとも雰囲気がありました。
こんなボトルいつか作ってみたいな、とぼんやり頭の片隅に残っていたのを思い出し、加倉井さんとの二人展で制作が実現しました。もちろん、栓はガラス製。
今はコルク栓が主流ですガラスを擦り合わせて作るガラス栓は佇まいも心なしか落ち着きを感じます。
形やサイズも回を重ねるごとに大事なココ、というお互いのツボを共有できたものづくりは思わずにやっとしてしまいます。
いつものお酒もお気に入りのうつわに変えて楽しむ贅沢な時間。
なるほど、これぞ先達に学ぶ。
廣島晴弥
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廣島晴弥