増増渕篤宥さんのトクサマグカップ。
このマグとの出会いは2009年の秋、都内のとあるギャラリーで購入しました。
当時はコーヒーと言うよりビアマグとしての使用を考えていて、目にした瞬間、いつも晩酌する古いテーブルの上で溶け込むように佇み、注いだビールを引き立てている、そんな絵が思い浮かびました。 そこにはちょっと上質な時間を楽しんでいる自分がいました。
そして使ってみて認識させられたこと、それは、口縁内側につけられた絶妙な角度によって口当たりがものすごく良いこと。 器ってこんなにも心地よいものなんだと気付かされた一品でした。
このマグカップがきっかけとなり、器の素晴らしさ・心地よさに目覚め、当時、雑貨中心の装いとなっていた会津屋を、再び器屋に戻そうと決意することになったのです。 取っ手の縁が少し欠けてしまったのですが、金継ぎして長く愛用しています。
会津屋 店主 杉田幸一郎
会津屋 店主
杉田幸一郎